WORKS
スキップフロアと緩やかな階段が作る柔らかな空間
緑豊かな急傾斜地に建てられた住宅。2.5層のボリュームの中に緩い勾配の階段で結ばれたフロアが展開する。南北に大きく開口を取りつつ、東側の壁はポリカーボネートとし、空間の透過性を持たせた。傾斜⾯の勾配に沿って配置された主室とその上下⽅向に連続する多くのコーナ部を伴った内部空間が、⼤きな庇を伴った箱型のコンパクトな外形に内包された構成の建物で、この内部をいくつかのスキップフロアと緩やかな階段が穏やかに結ぶことで柔らかな空間が構成されている。またこの建物のそれぞれの部位の場所は⼤きな庇に沿って建物外部に⼤きく広がり、外部空間と積極的に結ばれる場となっている。構成に対する根拠を曖昧化した形式と⽇常化したスケールによってニュートラルで柔らかな空間となることを意図した。
所在地:神奈川県川崎市
用途:住宅 / 新築
規模:地下1階 地上2階 塔屋1階
敷地面積:145.5㎡
建築面積 : 50.7㎡
延床面積:115.5㎡
地下1階 41.0㎡ / 1階 44.6㎡ / 2階 25.5㎡ / 塔屋 4.3㎡
設計:株式会社 アトリエ・アンド・アイ 坂本一成研究室 ※前事務所での担当作品
構造:鈴木啓/ASA
施工:相羽建設株式会社
竣工:2015.4
写真:株式会社 アトリエ・アンド・アイ 坂本一成研究室
掲載:新建築2015年10月号、日本建築学会作品選奨(2017年)、JIA建築年鑑(2016年)