考え方
記憶を編み、未来を創る。
私たちは、建物を「時間の中にあるもの」として考えています。
人々の暮らしや歴史、文化、技術。建築には、長い時間をかけて育まれてきたものが刻まれています。だから設計は、そこにあるものを読み、次の時間へつないでいくことから始まります。
新しい建物をつくるときも、古い建物を再生するときも、私たちが見ているのは建物だけではありません。そこにどんな暮らしがあり、どんな風景があり、どんな時間が積み重なってきたのか。
建築は、過去をそのまま保存することでも、すべてを新しくすることでもありません。その間にあるものを見つけ、何を残し、何を変え、何を新しく加えるのかを考えることです。
古い建物には、時間の中でしか生まれない魅力があります。素材の変化、構造、間取り、光の移ろい、周囲の街並み。一方で、今の暮らしに合わせるためには、断熱や耐震、設備、使い勝手を更新する必要もあります。
素材もまた、時間を受け継ぐものです。元の建物の建具や材をできる限り活かし、新しく加える素材も、歳月とともに味わいを深めていくものを選びます。経年は劣化ではなく、空間が記憶を蓄えていく過程だと考えるからです。
未来にも、記憶は生まれます。家族が暮らした時間。人が集まった時間。街の風景に馴染んでいった時間。
新しくつくる建物も、やがて誰かの記憶になります。だからこそ、今だけではなく、時間が経ったあとにも価値を持つ建築を考えたい。
過去から受け取ったものを編み直し、これからの時間をつくる。
つくり方
1. 土地・建物の可能性から考える
土地の値段、建物の状態、法規の制約、工事にかかる費用。これらは別々に見えて、実際にはひとつにつながっています。
敷地や物件を選ぶ段階から、宅地建物取引士として物件を見る目と、設計者として工事費を読む目を、同じ席で重ねます。用途変更や既存不適格といった法規の確認も、この段階で行います。
総予算のうち、どれだけを土地に置き、どれだけを建物に残すのか。その配分が、そこで実現できる暮らしや事業のかたちを決めていきます。
2. 対話から生まれる「自由で新しい日常」
建築は、設計者だけでつくるものではありません。
私たちが大切にしているのは、クライアントとの対話です。何をつくりたいのかだけではなく、どんな暮らしをしたいのか。今の生活で感じていることや、これから変えたいことまで、一緒に探していきます。
3Dモデル(BIM)を用いて空間を可視化し、日光の入り方や温熱環境のシミュレーションなども行いながら、考えていることを共有していきます。
図面だけでは分かりにくいことも、見て、話して、確かめる。
土地探しから家具の製作、窓辺の光の入り方まで、対話を重ねながら、クライアント固有のライフスタイルを形にしていきます。
3. 性能と五感をひとつにする
心地よい空間は、目には見えない要素にも支えられています。
スイス・ドイツの基準を参照した高断熱・高気密化によって温熱環境を整え、構造計算にもとづく耐震補強とあわせて、数値に裏付けられた快適性と安心を確保します。
そして、空間の心地よさは、肌で触れ、目で感じる素材によっても形づくられます。
木の手触り、塗り壁の質感、光を受けたときの表情。
性能だけでも、意匠だけでもない。素材の一つひとつを吟味し、五感で感じられる心地よさを大切にしています。
経歴
竹田 真志 Masashi Takeda
raumus 代表。新築住宅から既存建築の再生まで、意匠と性能を高度に
両立させた設計を手がける。壊さず使い継ぐことが当たり前のヨーロッパでの
実務経験と、日本の建築文化への深い理解を統合したアプローチを特徴とする。
一級建築士 (第388907号)
宅地建物取引士 (第21400899号)
既存住宅状況調査技術者 (第0223910335号)
ドイツNW州建築家会議所 登録建築家 (No.107152)
1982年生まれ。大阪で少年時代を過ごす。摂南大学、東京工業大学を経て、
2014年までアトリエ・アンド・アイ 坂本一成研究室に勤務。その後ヨーロッパに
活動の拠点を移し、ドイツの Heide & von Beckerath(Berlin)、Ingenhoven
Architects(Düsseldorf)、スイスの Schneider & Schneider(Aarau)に勤務。
古い建物を壊さず、世代を超えて使い継ぐことが当たり前であるヨーロッパでの経験が、現在の設計の姿勢につながっている。
2019年に帰国し、福岡で raumus を設立。
2019-2023年 麻生建築デザイン専門学校 非常勤講師
2024年 – 九州産業大学 非常勤講師
2026年 – 九州女子大学 非常勤講師

| 2025年 | 第12回 再築大賞 最優秀賞(国土交通大臣賞)「連家」 |
| グッドデザイン賞2025を受賞「連家」 | |
| 2023年 | WOODONE空間デザインアワード2023 優秀賞を受賞「土田の民家」 |
| 2022年 | グッドデザイン賞2022を受賞「土田の民家」 |
| 2021年 | 第25回 エネルギア住宅コンテスト リフォーム住宅部門最優秀賞「土田の民家」 |
| 2018年 | 日本建築学会作品選集 2018 「改築 散田の家」 |
| 2017年 | 日本建築学会作品選奨 2017 「Hut AO」 |
| 2008年 | 第1回 アサヒグローバル学生設計コンペティション 最優秀賞 |
| 2007年 | 第2回 全日本学生環境共生住宅デザインコンペティション 最優秀賞 |
事務所について
raumus(ラウムス)
ドイツ語の Raum(空間)と Muster(デザイン)を組み合わせた言葉です。
住所
福岡県福岡市中央区谷1-12-12-310
登録
建築士事務所登録 福岡県知事登録 第2-61002号
福岡建築士会 正会員
建築士賠償責任補償制度
業務内容
・建築、内装の企画、設計、工事監理
・既存建物の用途変更、法適合状況の調査
・中古物件、遊休不動産の調査、活用相談、再生の企画
・家具、プロダクト、グラフィックなどのデザイン
・遊休不動産(土地建物)の調査、活用方法の相談
・その他これらに付帯する業務
業務エリア
福岡を拠点に、県外・海外からもお受けしています。遠方の方とは、オンラインでの打ち合わせと現地での確認を組み合わせて進めます。
お問い合わせはコンタクトページよりご連絡ください。

