WORKS
築40年を経て骨格を残しながらイメージを変える改築
坂本一成氏の処女作である「散田の家」(主屋)とその後に建てられた別棟の改修計画。別棟に住んでいた息子夫婦と二人の娘の為に、主屋と別棟の改築をし、この建替えを機に建物オーナーからは全体の構図の枠を残しながらも、新たなイメージの空間を求められた。
そのため、建物自体の構成の変更は最低限とした。内壁、天井、柱など、母屋の内部空間全体をイメージを支配していた檜を、淡い白色で塗りつぶした。そうすることで木の素材感を曖昧に残しながら空間のイメージの変更を行った。
中庭を介して庇により繋がる主屋と別棟
計画的には主屋の上階の納戸を少し広げ二人の娘の部屋とし、別棟を夫婦の部屋を中心とする領域として、主屋の主室を家族全員の共用の空間として全体を整理しながら再構成した。また、別棟の減築工法によるシミュレーションや、中庭の再構築により、有機的な全体の再統合を図った。
所在地:東京都八王子市
用途:住宅 / 改築
建築面積:78.0㎡ (主屋) 75.5㎡ (別棟)
延床面積:122.8㎡ (主屋) 63.2㎡ (別棟)
1階 78.0㎡ / 2階 44.8㎡ (主屋)
1階 63.2㎡ (別棟)
階数:地上2階 (主屋) 地上1階 (別棟)
設計:株式会社 アトリエ・アンド・アイ 坂本一成研究室 ※前事務所での担当作品
構造:鈴木啓/ASA
施工:相羽建設株式会社
竣工:2013.9
写真:株式会社 アトリエ・アンド・アイ 坂本一成研究室
掲載:新建築2013年12月号、日本建築学会作品選集(2018年)、JIA建築年鑑(2015年)